感染予防には十分な睡眠を

新型コロナウイルスの感染拡大が大問題となっています。感染予防には、人が密集している場所や換気の悪い場所を避けること、手洗いを徹底することなどが推奨されています。そして、「睡眠を十分に取ると免疫力を高める。だからしっかり寝ましょう」と書いてある健康関連サイトもあるようですが、これには根拠があるのでしょうか?

睡眠と免疫の深い関係

寝不足で過労気味の時に風邪を引きやすいことは、みなさんも経験上よくご存じでしょう。確かに、睡眠と免疫機能との間には深い関係があります。より正確に表現すれば、「睡眠不足によって免疫力が低下する」ことが研究から明らかになっています。

 米国カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学が共同で行った、睡眠時間と免疫力の関係を調べたユニークな研究があります。21~55歳の健康な男女153人を対象にして、睡眠状態を詳細に調査した後に、ライノウイルスが含まれた液体を点鼻して、その後、風邪にかかったかを観察したのです。日本ではなかなかできない思い切った研究です。

 ライノウイルスは、風邪を引き起こす代表的なウイルスの一つです。くしゃみや鼻水、せき、全身のだるさなど、いわゆる鼻風邪の原因となります。ちなみに、最近大流行しているコロナウイルスも、元々日本でも見られていた風邪ウイルスの一つで、今回大流行したのはその変異型です。

 さて、この研究の結果、ライノウイルスに暴露される前の睡眠時間が「7時間未満」だった参加者は、「8時間以上」だった参加者よりも、約3倍(2.94倍)風邪にかかりやすいことが分かりました。同様に、睡眠効率(寝床で横になっている時間のうち、実際に眠れている時間の割合)が「92%未満」の睡眠の質が悪い参加者は、「98%以上」の睡眠の質が高い参加者よりも、5.5倍風邪にかかりました。睡眠不足になると風邪に対する抵抗力が低下することを端的に示しています

ワクチンの効果も弱まる

なぜ、睡眠不足になると感染しやすいのでしょうか? それは、睡眠不足になると様々な形で免疫機能が低下するからだと考えられています。例えば、体内に侵入した異物やがん細胞を真っ先に攻撃する「ナチュラルキラー細胞」の活性が低下したり、免疫細胞から分泌されて多様な免疫応答を引き出すタンパク質「サイトカイン」の分泌量が変化したりするなどの影響が知られています。

 また、睡眠不足だと、ワクチンの効果も弱まります。例えば、肝炎ウイルスのワクチンを接種した後に「しっかり眠った人」と、「徹夜をした人」を比べると、徹夜をした人では肝炎ウイルスに対する抗体が半分しかできなかったという研究報告があります。抗体とは、リンパ球(B細胞)が産生するタンパク質で、体内に侵入してきた細菌やウイルスなど生体にとっての「異物」に結合し、体内から除去するのを助けます。同様の研究で、睡眠不足があると、インフエンザの抗体もできにくいことが明らかになっています。

免疫のリズムを正しく整える

徹夜しなければよいわけではありません。「慢性的な睡眠不足」や「睡眠リズムの乱れ」が、最も影響すると考えられています。平日に睡眠不足を重ね、週末に寝だめをする 社会的ジェットラグ(時差ぼけ) は、その典型です。昼寝や寝だめで睡眠不足の埋め合わせをしようとしても、免疫機能は十分に発揮できません。なぜなら、ナチュラルキラー細胞のような細胞性免疫にも、抗体産生のような液性免疫にも明瞭な日内リズムがあり、この免疫のリズムを正しく整えるためには、睡眠時間を規則正しく、かつ十分に保つことが必要だからです。

 風邪の引き始めに、だるさとともに眠気を感じることはないでしょうか。それは、免疫細胞から出されるサイトカインの影響です。サイトカインの一種であるインターロイキン-1βやTNF(ティー・エヌ・エフ)-αは、それ自体に催眠作用があります。風邪ウイルスの感染によって、これらのサイトカインが多く分泌されることで眠くなるのです。

 睡眠不足によって免疫機能が低下して感染すると、睡眠不足を補うように免疫物質が眠気をもたらすのは、とても面白いですね。「風邪を引いた時くらい、仕事やスマホをやめてゆっくり休みなさい」と、体の内なる声が語りかけているのでしょう。

ニトリ「重い毛布」も大人気!掛け布団の重量が睡眠の質に影響する理由

昨年の秋頃にニトリが発売した「重い毛布」。発売以来、売り切れが続出した大ヒット商品だ。ネットでは、「重い毛布を使ったら翌朝スッキリ起きられた」「夜中に一度も目が覚めないほど熟睡できた」など、掛け布団を重くしたことが快眠につながる旨のコメントが多数散見されたが、実際に掛け布団の重量は睡眠の質を左右するのか。上級睡眠健康指導士の加賀照虎さんに真相を聞いた。(清談社 ますだポム子)

「重い掛け布団」の効果は 多数の研究で実証済み

 上級睡眠健康指導士で、寝具にも精通する加賀照虎さんは、「掛け布団の重さが睡眠の質を左右する事実は、多数の研究で報告されています」と語る。

 「クーリー・ディキンソン病院では、32人の大人に13.6キロの重さのブランケットを使って寝てもらい、どう感じるかという実験を行いました。結果は、33%の人がリラックスし、63%の人が使用後の不安感が減少、78%もの人が『落ち着いたと感じた』と話したのです。重量があるブランケットは、不安感やストレスを減らし、リラックス効果をもたらします。つまり、睡眠の質が上がる状態を作り出してくれるのです」

 不眠症の人を対象に行われた実験では、こんな結果が出たという。

 「スウェーデンの睡眠研究所で行った実験では、1週間今まで通りの寝具で寝てもらい、その後2週間重い掛け布団を使用。その後、再び今まで通りの寝具を1週間使ってもらって、寝具の違いが、睡眠にどんな違いを及ぼすのかを検証しました。対象となったのは、入眠困難や中途覚醒などの不眠症の症状を持つ、20~66歳の男女33人。そのうち、重い掛け布団を使用していた2週間のほうが、『落ち着いて眠れたと感じた』と答えた人が多かったそうです。さらに、客観的にも、寝付きが良くなって中途覚醒が減り、睡眠時間が延びたという結果が報告されています」

 寝返りを打ちやすい硬さのマットレスや、身体が疲れにくい形状の枕など、睡眠をサポートしてくれる寝具は数多く存在する。だが、「睡眠の質」が変化するというデータがここまで多方面から出ている寝具は、「重い掛け布団」のみなのだ。つまり、数万円する高級マットレスも、他の特性では違いが出るものの、「睡眠の質」に関しては、向上するというデータはないそうだ。

自分の体重の10%前後が もっとも効果的な重さ

 「ただ、呼吸器に問題がある人は、使用を控えてください。寝具の圧迫が悪影響を及ぼし、最悪の場合、命を落とすこともあるからです。ほかにも、いびきが大きい人、睡眠時無呼吸症候群の人、せきが止まらない人なども要注意です。もちろん、圧迫感が苦手な人も当然NG。そのほか、体力が低下している高齢者や、身体が未発達の子どもも、使用しないほうが安全です」

 カナダでは、体重22キロの9歳児の子どもが、約18キロのブランケットを使用して昼寝したところ、呼吸困難に陥り、命を落とした事例も報告されている。子どもに使ってはいけないというわけではないが、使う際は、その重さが適切かどうかを十分に確認することが不可欠だ。

 では、「適切な重さ」とは、どのくらいなのだろうか。

 「使用者の体重の8~12%が適切といわれています。ただ、広げて身体にかけるものなので、重量が分散し、10%前後の重さでは圧迫感を感じづらいという人もいますね。そういう人は、掛け布団の横幅に余裕があれば折りたたんで重量を集中させたり、横に広がっている分を自分の身体の真上に集めたりして、圧を感じやすい“掛け方”を見つけるのがおすすめです」

 ニトリの「重い毛布」の重量は約4.5キロだ。仮に体重60キロの男性であれば、物足りなく感じるかもしれない。しかし、「圧が感じられないから…」と、重い掛け布団の上に毛布などを重ねると、成人でも呼吸困難になりかねない。やはり、重さを感じやすい“掛け方”を試行錯誤するのがいいようだ。

 「また、あまりにも重すぎる掛け布団は、寝返りを打ちづらいと感じる場合もあります。ずっと同じ体勢のままだと身体が疲れてしまうので、圧迫感だけを追求して何枚も掛け布団を重ねるのはおすすめできません。ただ、寝返りに関しては掛け布団より、マットレスの問題も大きいので、反発弾性の高いマットレスを使用すると、改善すると思いますよ」

「重い掛け布団」は 洗えないのが欠点

 人によって動きづらいというデメリットもあるが、それ以上の難点もある。

 「重い掛け布団は、その名の通り『重い』ので、持ちにくいのです。これまで、掛け布団のセールスでは『軽いほうが良い』という常套句が使われてきました。これは、『睡眠の質が上がる』とか『重苦しくない』とかではなく、軽いことで持ちやすい、運びやすい、ということ。最大の特徴である『重さ』がデメリットになり、押し入れからの上げ下ろしのときや、手入れのために干すときに、苦労するのです」

 さらに、重い掛け布団は、中のポリエステルの綿に、シリコンやガラス玉を入れて重さを出している。そのため、カバーは洗えても、掛け布団自体を洗うことはほぼ不可能。手入れのしやすさも、軽い掛け布団のほうが優れているのだ。

 「そうしたネックもあり、日本ではまだまだ注目を浴び始めたばかり。日本で買うとなると、実店舗での販売は見かけないので、インターネットで買うしかありません。でも、実際に重さの確認ができないのは、商品の性質上、少し怖いですよね…。もしもネットで買う場合は、表示されている重さのチェックは欠かさないでください。それから、製造国によっては品質管理がずさんで、洗えないのに生地が汚れていることもあります。国内メーカーの海外工場で作られた商品などを選ぶと安全ですよ」

 とはいえ、ニトリの「重い毛布」の大ヒットを受け、重い掛け布団を扱うメーカーは増える見込みだという。今後は日本でも買いやすくなるだろう。

 ちなみに、重い掛け布団に限らず、寝具全般がよく売れるのは3月。新生活が始まる4月以前に、心機一転、新たな寝具を入手したいと考える人が多いようだ。なにかとストレスフルなビジネスマンこそ、品薄になる時期を迎える前に、ストレス緩和や不安減少の効果が認められている「重い掛け布団」の実力を、試してみてはいかがだろうか

最強の寝る姿勢は「仰向け」

寝ているときの姿勢は大切だ。それも、かなり重要だと言っていい。寝ているときは、背骨を安定させる姿勢をとることが大切だ。

優秀なカイロプラクターなら、背骨を走る中枢神経が体内の主要器官のすべてに直接つながっていることを教えてくれる。背骨が変に歪んで脳と身体の情報のやりとりが途切れれば、深刻な問題が慢性的に現れかねない。また、そういう問題のなかには、睡眠に悪影響を及ぼす根源となりうるものもある。

寝るときの姿勢にはいろいろあり、人はお気に入りの姿勢でぐっすり眠ろうとする。ヒトデのポーズ、落下のポーズ、戦士のポーズなど、ベッドで心地よいと感じる姿勢はたくさんある。

いろいろな姿勢があるといっても、実際に寝ているときにとる姿勢は一つか二つに落ち着く。図を見て自分がどの姿勢をとろうとするか、確認してみてほしい。

「寝ているときの姿勢」の画像検索結果

図のポーズはあくまでも基本形であり、さまざまなバリエーションが存在する。ここからは、寝るときのベストの姿勢について見ていくことにしよう。

仰向けが最良の寝る姿勢

専門家にどういう姿勢で寝るのが理想かと尋ねると、仰向けで寝るのがよいという答えが大半だろう。その裏づけとなる理由がいくつかある。まず、背骨にとって最適な姿勢は仰向けだ(厳密には気をつけるべきことがいくつかあるが、それは追って説明する)。

仰向けで寝れば、胃酸の逆流といった消化管のトラブルも起きにくくなる。また、美容に関心の高い人にとっても、仰向けなら顔の肌呼吸が遮られないので、吹き出物やシワが現れにくくなるというメリットがある。

その反面、仰向けで寝ると、いびきや睡眠時無呼吸を招くリスクが増大する。重力で舌の根本が下がって気道を塞いでしまい、正常な呼吸がしづらくなるのだ。また、仰向けになると喉の力がどうしても弱まるので、眠っているあいだに喉が閉じやすくなる骨格の割に脂肪が多すぎても、喉の周りについた脂肪のせいで空気を正常に取り込めなくなる恐れがある。こういう問題を抱えている人は、余分な脂肪を落とし、仰向けではない姿勢で寝るほうがいい。

仰向けは、公正に見るともっとも正しい選択だ。とはいえ、いちばん快適な姿勢とは言い難い。背骨にとって安心な姿勢なのは間違いないが、次のような間違いを犯していると、睡眠にとって最高の姿勢とはならない。

枕が高いと背骨に悪い

ベッドを枕でいっぱいにして寝ている人がいる。飾りとして枕をいくつも置くのはかまわないが、寝るときにその全部を使う必要はない。仰向けに頭を乗せた枕が高すぎると、背骨の自然なカーブが歪んでしまう。そうすると、首や背中、頭に痛みが生じたり、もっとひどいことになったりする。また、枕という高い山を越えないといけないので、脳への血流も一晩中悪いままだ。

眠っているときは、頭があまり高くならないのが自然な姿勢だ。眠っているときは唯一、脳へ向かって血液を必死に送り上げなくてもいい時間である。枕が高くないと眠れないという人は、いますぐその習慣を改めてほしい。高い枕は、背中にも脳にも悪い。

くたびれたマットレスはNG

真面目な話、くたびれたマットレスで寝るくらいなら、床で寝るほうがはるかにマシだ。マットレスは本来、身体を支えるものだ。床のように支えが強すぎてもいけないし、ふわふわで支えが弱すぎてもいけない。だからといって、世界一のマットレスまでは必要ない。身体がマットレスに沈んだときに背骨の自然なカーブが歪まなければいい。

睡眠雑学

日本人の平均睡眠時間日本人の1日の平均睡眠時間(平日)は7時間22分

では、我々一般人の睡眠時間はどのくらいなのでしょう?
NHK放送文化研究所が発表した「2005年国民生活時間調査報告書」によると、日本人の1日の平均睡眠時間(平日)は7時間22分。1970年には8時間近くあった睡眠時間が、年々減り続けています。年代別ですと、30~50代の男女がもっとも睡眠時間が少ない結果となりました。
ちなみに土・日に関しては、年々減り続けてきた睡眠時間がここへきて歯止めがかかり、2000年の調査時よりも若干増えています。土・日限定ではありますが、かつて「モーレツ」志向で経済成長期を乗り切った日本人の中に、「休むことの意義」がだんだんと芽生えてきているような気がします。
地域によっても睡眠時間は異なります。総務省の「平成18年社会生活基本調査」によれば、もっとも睡眠時間が長いのは山形県と秋田県の8時間5分。逆に短いのは神奈川県で、7時間31分となっています。
世界と比較してみても、日本人は働きすぎゆえか、他国に比べて睡眠時間が短い状況です。逆にニュージーランドやオーストラリアは充分に寝ています。人によってベストの睡眠時間は異なるといえども、世界との比較や年々減り続けている状況をみますと、もうちょっと日本人はゆったりと睡眠時間を取ってもよさそうです。

眠気覚ましにもっとも効果が期待できるお茶は・・・

とはいえ、「寝てはいけない状況」が日常生活の中であることもまた事実。重要な会議の真っ最中にコックリコックリと舟を漕いでしまっては信用問題に発展してしまいます。そこで、「眠気覚まし」についてちょっと紹介してみたいと思います。

まず、よく知られているのが、カフェインが含まれるドリンクを飲むこと。体質によって影響の度合いは異なりますが、興奮作用を及ぼし、眠気やだるさを取る効果が期待できます。代表的なのは、コーヒーです。インスタントよりもドリップ式のほうが多くのカフェインを含みます
そのコーヒーを上回るのが紅茶その紅茶をさらに上回るのが、玉露です。通常、カフェインは新芽に多く含まれます。玉露の場合、新芽が出たら、日光をさえぎって育てる「トンネル栽培」がよく用いられており、カフェインが多く含まれた状態が継続するため、眠気覚ましにはもっとも効果が期待できるというわけです。
その一方で、番茶や麦茶はあまりカフェインを含みません。なので夕方以降、寝る前などにはこれらのお茶がおすすめ。午後の会議で眠くならないようにするには、昼食後に一杯の玉露やドリップ式のコーヒーをおすすめします。また、最近ではカフェインの含まれたグミやサプリメント、ガムなども出回っていますので、上手に活用するようにしましょう。
それでも会議中に眠くなったとしたら、さりげなく中衝(ちゅうしょう)や合谷(ごうこく)など、手にある眠気覚ましのツボを押してみてもよいでしょう。

中指の爪の、人差し指側の生え際から2ミリ程度下にある「中衝」。
逆の手の親指と人差し指で、中指をつまむようにして強めに押しましょう。

手の甲側の、親指と人差し指の間、筋肉が盛り上がっているところが「合谷」。
逆の手の親指と人差し指で挟むこむようにして強めに押しましょう。

睡眠不足だと、1週間に平均で0.9kg太る。

イギリスのデイリー・メール紙によると、睡眠時間が5時間より短くなると、1週間で0.9kg太るという。
これは、睡眠不足になると朝食の食べる量は減るが、間食する頻度が増えるためである。
また、睡眠不足は新陳代謝がより遅くなるため、カロリーを消費出来ずに体にためこみやすい。


ヒトは、人生の3分の1を睡眠に費やす。年数にすれば、おおよそ25年にもなる。

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