流行語大賞

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この賞は、1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの。

1984年に創始。毎年12月初めに発表。『現代用語の基礎知識』収録の用語をベースに、自由国民社および大賞事務局がノミネート語を選出。選考委員会によってトップテン、年間大賞語が選ばれる。

選考委員会は、姜尚中(東京大学名誉教授)、金田一秀穂(杏林大学教授)、辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)、俵万智(歌人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)、大塚陽子(『現代用語の基礎知識』編集長)で構成される。

2020年

ノミネートされた30の言葉

ことしの「新語・流行語大賞」の候補となっていた30の言葉は以下のとおりです(11月5日発表)。

「新語・流行語大賞」年間大賞に「3密」 新型コロナの影響反映

ことしの「新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に「3密」が選ばれたほか、トップテンには「アベノマスク」や「Go Toキャンペーン」など、新型コロナウイルスの影響を反映した言葉が並びました。

「新語・流行語大賞」は、1年の間に話題になった出来事や発言、流行などの中からその年を代表する言葉を選ぶ賞で、ことしは30の言葉がノミネートされました。

この中のトップテンが1日、東京で発表され、年間大賞には、新型コロナウイルスの感染拡大につながる「密閉、密集、密接」を表した「3密」が選ばれました。

3密(東京都 小池知事)「さらに確認、協力を」

「3密」の受賞者になった東京都の小池知事は都庁からリモートで表彰式に参加し、「コロナ禍で私たちの暮らしがこんなに大きく変わる中で、国民の皆様の中でこの言葉が印象づけられたのだと思います。日常で『密』に対しての皆さんの意識が高まってコロナ対策が進んでいくこと、冬になって陽性者の数も増えてきていますが、陽性者を重症化させないこと、『3密』をさらに確認していただきながらご協力をお願いしたい」と話していました。

第36回 2019年 授賞語

年間大賞

ONE TEAM

ラグビー日本代表チーム さん
「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」の公式キャッチフレーズで始まったラグビーワールドカップ2019日本大会。日本代表チームは開幕戦のロシアに勝利すると、アイルランド、サモアそしてスコットランドを撃破、予選プール4連勝で日本ラグビー史上初の決勝トーナメント進出を決めた。日本代表の快進撃と1個のボールを取り合う面白さは多くの人々を虜にした。テレビの視聴率はうなぎ上り、日本代表のレプリカジャージは完売し、ラグビーを始める子どもたちも急増したという。その熱狂の源となった日本代表を率いるジェイミー・ジョセフヘッドコーチが掲げたテーマが「ONE TEAM」である。ジョセフはチームに必要な選手たちを国籍問わず招集し、31人の代表選手を選んだ。どんな強豪チームでも選手たちの思い、心が一つにならなければチームとして機能しない。7カ国15人の海外出身選手を含む31人はリーチマイケル主将を中心に桜の戦士ONE TEAMとして結束し、快進撃を続けた。ONE TEAMは、世界に広がりつつある排外的な空気に対する明確なカウンターメッセージであるとともに、近い将来、移民を受け入れざるを得ない日本の在り方を示唆するものとなった。それは安倍総理にもしっかりと伝わったと信じたい。

トップテン

計画運休

国土交通省 さん
2019年秋、日本は観測史上最大級の台風に相次いで襲われた。台風15号は千葉を中心に関東に、台風19号は関東甲信越と東北に記録的豪雨をもたらし、各地で河川の氾濫、土砂崩れなどを引き起こした。気象庁は「命を守る行動を」と避難行動を迅速に取るように呼びかけた。事前の防災活動が徐々に浸透しつつある中で、今回も「計画運休」を鉄道各社が実施した。
これは2014年10月にJR西日本がはじめたもので、鉄道各社が定めている規制値を事前予測値が上回った場合、全面運休することをいう。過去には空振りと批判されたこともあった。しかし、気候変動の影響で大型台風は増加傾向にある。重大事故を誘引するリスクを避け「命を守る」ためにも、今後「計画運休」は増えていくだろう。
とはいえ、計画運休したものの、19号で北陸新幹線の車両センターが千曲川の氾濫によって水没し150億円以上とみられる損害を被ったことは、JR東日本、西日本には想定外だった。15号が千葉を直撃した翌日、森田健作知事が県庁を離れて公用車で「自宅?」に向かったことが週刊誌に報じられ、弁明に追われたことも想定外だったに違いない。

軽減税率

秋葉 弘道 さん(有限会社 アキダイ 代表取締役社長)
八百屋に並んだ野菜は8パーセントに据え置き、花は10パーセント。ノンアルコールビールは8パーセントでビールやワイン、日本酒、みりんなどのアルコール類は10パーセント。学校給食は8パーセントで学食は10パーセント。何がどうなっているのかよく分からない。今年10月から始まった10パーセントへの消費税引き上げに伴う経過措置の軽減税率のことである。消費者にとって複雑で分かりにくいばかりでなく、売る側も、レジを変更しなければならないし、店員教育などの負担増で悲鳴を上げている。更に、キャッシュレス化促進を狙ったポイント還元事業も混乱に拍車を掛けた。イートインで食べると10パーセント課税されるので、少しでも節約しようと「持ち帰り」と伝えて8パーセントで精算した後に店内で食べる「イートイン脱税」の客も現れた。軽減税率は、低所得層に配慮した制度だというが、効果のほどに疑問を呈する声は少なくない。しかもいつまで実施するかの期限を国税庁は明言しておらず、いつ全てが10パーセントになるかはお上の胸三寸。軽減の飴はいつまでも続かないということなのか。ま、飴はなめているといつか消えるけれど。

スマイリングシンデレラ/しぶこ

渋野 日向子 さん(プロゴルファー)
今や「しぶこ」の愛称で女子ゴルフ界人気ナンバー1の渋野日向子選手21歳。その人気は世代性別を問わない。
ルーキーイヤーの今年、5勝を挙げているが、何と言っても渋野を有名にしたのは初めて海外試合に挑んだ8月の全米女子プロゴルフ協会の最終戦、イギリスで開催された「AIG全英女子オープン」の優勝である。海外メジャー制覇は男女を通じて1977年の樋口久子に次いで日本人史上2人目、42年ぶりの快挙となった。
イギリスBBC放送は、到着した時にはほとんど誰にも知られていなかったが、笑顔で多くのファンを掴んだと「スマイリング・シンデレラ」と渋野を絶賛。一気にスターダムに駆け上がった。トレードマークの笑顔に加え、コース上でお菓子を食べる姿と、思い切りのいいプレーでファンの心を鷲掴みにしたのである。
大好きなお菓子はよっちゃん食品工業の「タラタラしてんじゃねーよ」。陸上の投擲選手だった両親譲りの165cm、62kgの身体から繰り出すドライバーの平均飛距離は247.1ヤードである。
東京オリンピック2020に出場し、とびきりのシンデレラ・スマイルを見せてくれるだろうか。

タピる

華恋 さんと 奈緒 さん(たぴりすと。)
「タピる」と言われても、何のことか分からないおじさんたちが多いのではないか。「タピる」とは、タピオカ入りのドリンクを飲む、タピオカを食べるという意味で、主に女子中・高校生の間で使われている。今年は第3次タピオカブームで、タピオカの消費量は既に過去最高だった昨年の約4倍になっているという。1992年(平成4年)の流行時は白い小さな粒でタピオカココナッツミルクが主流だったが、今回はウーロン茶や紅茶のミルクティーに大粒で黒いタピオカを入れたタピオカミルクティーが受け入れられている。
この発祥地は台湾で、このドリンクに魅入られた人々がSNSでその魅力を拡散し、インスタ映えすることから女子中・高校生や大学生など若い世代のニーズにも合致した。
台湾の大手チェーンが続々日本に出店、大都市だけでなく全国各地に広がっている。代々木公園で7月に開催された台湾フェスタ2019には2日間で15万人が訪れた。日本の大手飲食店チェーンも参入し、今や専門店ばかりでなく、回転寿司屋にもあるというから、日本発のドリンクだと思っている人たちは多いのではないか。

#KuToo

石川 優実 さん(アクティビスト)
2017年にアメリカで性暴力被害者支援の草の根活動のスローガンとして「MeToo」は始まった。ハリウッドの女優たちが数十年にわたってセクハラを続けてきた著名な映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインを実名で告発したことで、SNSを通じて「#MeToo」運動として世界中に一気に拡散したのだ。この「#MeToo」運動になぞらえて日本の職場で女性のみにハイヒールやパンプスを強いる企業の服装規定をなくし、選択肢が男女同じになることを目標にした活動が「#KuToo」で、「靴(くつ)」と「苦痛(くつう)」をもじっている。今年1月にアクティビストの石川優実さんがSNSでつぶやいたことがきっかけとなり、瞬く間に多くの人の支持を集めた。
6月、国会において厚生労働省の当時の根本匠大臣は「業務上で必要かつ適切ならばハイヒール着用の強制は社会的に受け入れられる」と発言したが、高階恵美子厚生労働副大臣は「女性のハイヒール着用は強制されるべきではない」と述べ、性別間の不平等に対する認識の差が露わになった。
性差別解消への訴えが広がることは、誰にとっても生きやすい社会への一歩となるのではないか。

◯◯ペイ

PayPay株式会社 さん
現金を使わないキャッシュレス決済はクレジットカードや非接触ICカード、QRコード決済など様々だが、消費税増税を機に、スマートフォンを使うQRコード決済と電子マネーの覇権競争が激化している。電子マネーは専用のカードか専用アプリを入れたスマホを機器にかざして決済するもので、その発行枚数はクレジットカードを上回っている。QRコード決済はスマホのアプリで店舗側で表示するコードを読み取るか、スマホ画面に表示されるコードを読み取ってもらって決済する方法で、店舗としても導入しやすく、急速に拡大している。ここへ来てポイントを獲得したい人々が電子マネーから還元率の高いQRコードに移っているという。QRコード決済はNTTドコモのd払い、LINEペイ、メルペイ等々、乱立状態。また、最近ヤフーを展開するZホールディングスとLINEが経営統合に向けて動き始めた。顧客の囲い込み競争で費用がかさみ、体力勝負になっていることの回避と、GAFAに呑み込まれないプラットフォーム構築という狙いもあるといわれる。いずれにしろ遠からず淘汰が起こることは避けられない。○○ペイを使うならば、還元率の高い今がチャンス。アベノミクスで給料が上がらない庶民のささやかな防衛策である。

免許返納

免許返納された全ての人
今年ほど高齢ドライバーによる交通事故が数多く報道された年はない。4月に東京・池袋で当時87歳の元官僚がアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走、その結果母親と3歳の娘が死亡、負傷者10名の悲惨な事故となった。車の進化による運転のしやすさ、昔より肉体年齢が若くなったことによる高齢の過信が高齢者ドライバーの事故比率を上昇させているという。
池袋の事故以降、65歳以上の高齢者の自動車運転免許証の自主返納が全国で急増し、警視庁だけでも半年で4万7千人と前年同期の8割以上増となった。
高齢者の自主返納率は東京が8.2パーセントと高く、最も低いのは高知の3.8パーセントである。大都市では、電車や地下鉄、タクシーなどの交通網が発達しており、車がなくても移動しやすいが、地方ではバス路線が廃止されたり、バスの便が悪く、買い物にも通院にも車に頼るしかない。年をとっても自分でハンドルを握るしかないという現実問題もある。
ちなみに車社会のアメリカでは80歳以上の免許所持者の70パーセント超が運転を続けているという。

闇営業

FRIDAY編集部 さん
「闇営業」とは、芸人が所属事務所を通さずに直接営業し、ギャラをまるまる懐に入れることを指す業界用語である。「闇」には世間の目をはばかることという意味があるから、まさに的を射た造語といえる。
この言葉が世間を賑わすきっかけになったのは、今年6月7日発売の写真週刊誌『フライデー』が、お笑い芸人数名が5年前、事務所を通さずに振り込め詐欺集団の忘年会に参加していたと報じたスクープである。ちなみにこの詐欺集団は2015年6月に逮捕されており、被害総額は40億円以上と言われている。当初芸人はギャラの受領を否定していたが後にそれを認め、一連の騒動で多数の芸人が事務所解雇や謹慎の処分を受けた。中にはテレビのレギュラー出演が多く、テレビ業界は大騒ぎとなった。芸人の大半は吉本興業に属しており、この騒動で、吉本が所属芸人の大半と契約書を交わしていないことや、芸人のギャラの取り分が極めて低いことなどが明らかになった。ギャラだけでは生活できないことが「闇営業」の背景にあったことを指摘する声も多かった。
芸人の皆さん、その後ギャラは増えましたか?

令和

御田 良知 さん(坂本八幡宮 宮司)
本年4月1日、新元号が「令和」と発表された。天皇退位に伴う改元は憲政史上初となる。「令和」は645年の「大化」から数えて248番目の元号である。これまでの元号は全て中国古典、漢籍に由来するものだったが、今回は初めて日本で記された国書「万葉集」に収められた「梅花の歌三十二首并せて序」が典拠となった。この「序」は、大宰府の長官を務めていた大伴旅人の邸宅の梅園に山上憶良など32人が招かれて歌を詠んだ際に、自然の美を称えて書かれたものである。
安倍晋三総理は「一人ひとりが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたい」との願いを「令和」に込めたと語った。国民に希望を持たせるのは政治の極めて重要な役割であることは言を俟たないが、安倍総理はそのことを念頭において話したに違いない。
改元の5月1日以降1ヶ月で、婚姻件数は昨年同月のほぼ倍、13,128件に上り、令和婚が話題となった。「平成」の元号を発表した「平成おじさん」こと小渕恵三官房長官はその後第84代内閣総理大臣に就任した。「令和」発表の大役を担い、「令和おじさん」として若者の間で知名度好感度が急上昇したという菅義偉官房長官はさて・・・。

選考委員特別賞

後悔などあろうはずがありません

鈴木 一朗 さん
本年3月21日午後11時56分から始まった引退会見は、夜中でありながら、多くの記者を集め、83分間にわたって行われた。記者からの質問にイチローらしく、自分の言葉で丁寧に答える姿は、野球界だけではなく、国民に多くの感動を与えた。
日本で9年、アメリカで19年目に突入したところでの引退宣言であった。特に、「後悔はあるか」と聞かれた時の、「今日の球場でのあの出来事・・・あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません。」という答えは印象的だった。
選考委員は、日本語として研ぎ澄まされた話の上手な人が、あえて文語めいた言葉で返したこの表現に対し、特別賞を授与することを決めた。

ノミネート

  • あな番(あなたの番です)
  • 命を守る行動を
  • おむすびころりんクレーター
  • キャッシュレス/ポイント還元
  • #KuToo
  • 計画運休
  • 軽減税率
  • 後悔などあろうはずがありません
  • サブスク(サブスクリプション)
  • ジャッカル
  • 上級国民
  • スマイリングシンデレラ/しぶこ
  • タピる
  • ドラクエウォーク
  • 翔んで埼玉
  • 肉肉しい
  • にわかファン
  • パプリカ
  • ハンディファン(携帯扇風機)
  • ポエム/セクシー発言
  • ホワイト国
  • ◯◯ペイ
  • MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)
  • 免許返納
  • 闇営業
  • 4年に一度じゃない。一生に一度だ。
  • 令和
  • れいわ新選組/れいわ旋風
  • 笑わない男
  • ONE TEAM(ワンチーム)

歴代年間大賞語

「年間大賞」が設けられた第8回(1991年)以降の「歴代年間大賞語」一覧。

開催年新語・流行語 歴代「年間大賞」
第1回(昭和59年)オシンドローム
ジェーン・コンドン さん(雑誌『タイム』フリー記者)
超人気番組だったNHKの連続テレビ小説『おしん』に因んだ新語。凄まじい苦労の連続を必死に耐え、それでも明るさを失わず他人に優しい主人公「おしん」の姿は、戦後を働き抜き、豊かさを手に入れた日本人の心情に“良質の日本人”像として共感の嵐を巻き起こした。その状況を、全国民の感情が同一にシンドローム化しているとして、『タイム』誌上で「おしんドローム」と表現。
第2回(昭和60年)分衆
近藤 道生 さん(〔株〕博報堂生活総合研究所 社長)
経済的絶頂期目前の日本社会の自信を表した新語。日本人の価値感は多様化・個性化・分散化してきたとし、従来の均質的な“大衆”ではなく“分衆”が生まれたとした。
第3回(昭和61年)究極
雁屋 哲 さん
新語でもない「究極」が選ばれた理由は、本来の意味とは別のニュアンスで使用したことによる。あらゆる料理に究極を求める、いわゆる“グルメブーム”の火付け役となった言葉である。ほかにも「究極の温泉」のようにつかわれ、マニアックな日本人を表現する語としては、ピッタリであった。
第4回(昭和62年)マルサ
伊丹 十三 さん(映画監督)、宮本 信子 さん(女優)
国税査察官は、査察の査を○で囲った“マルサ”と通称される。映画「マルサの女」は女性査察官を主人公にして大ヒットした。土地投機、株高、財テクと、大企業から個人まで、マネーゲームに参加することが当たり前のような社会風潮の中、それができない庶民は、悪賢く儲ける人物を摘発するマルサに拍手喝采した。
第5回(昭和63年)ペレストロイカ
ソロビエフ・ニコラエビッチ さん(駐日ソビエト連邦大使)
ソビエト共産党のゴルバチョフ書記長が打ち上げたソ連の改革政策(ペレストロイカ)は、世界中から好感をもって迎えられ、その成否は注目を集めた。日本においても、一日として新聞に「ペレストロイカ」の文字が無い日はなかったほど。国内改革にも「行政のペレストロイカ」というように使われ、外来語としては異例の定着ぶりであった。
第6回(平成1年)セクシャル・ハラスメント
河本 和子 さん(弁護士)
欧米ではすでに社会問題化していた「セクシャルハラスメント」だが、日本では“西船橋駅転落事件”の判決が出たこの年、一気にスポットライトを浴びた。この事件は、酒に酔った男性がしつこく女性にからみ、避けようとした女性がはずみで酔漢を転落死させてしまったものだが、その酔漢には、そして多くの男性の中にも、抜き難い“女性軽視”の発想があることが判決で指摘された。日本で初のセクシャルハラスメント裁判と言われ、河本は弁護人として活躍した。
第7回(平成2年)ファジィ
三上 遵太郎 さん(松下電器産業〔株〕電化本部電化研究所所長)
「ファジィ」とは“あいまい”という意味の言葉で、カリフォルニア大学のザデー教授が開発した「ファジィ工学」で一躍有名になった。「経験」や「勘」といった、コンピュータでは処理できないといわれていた“あいまい”なものをプログラミングする理論で、日本でこの理論を家電製品に応用・実用化したのは、松下電器の洗濯機が第1号。ブームのきっかけをつくった。以来、各メーカー入り乱れて盛大なファジィマーケットができあがった。
第8回(平成3年)…じゃあ~りませんか
チャーリー浜 さん
とぼけた表現と演技力、抜群の間合いで、この年最大の流行語となった。30年の“芸歴”から生まれた、計算し尽くされた“ギャグ”との高い評価もあるが、驀進を続ける吉本興業の芸人だから、との皮肉な見方もあった。
第9回(平成4年)きんさん・ぎんさん
成田 きん さん、蟹江 ぎん さん
1992年の[年間大賞]は、百歳になる双子の姉妹「きんさん、ぎんさん」が受賞した。『通販生活』やダスキンのCMに起用されたのをきっかけに、あれよあれよというまに“国民的アイドル”になってしまった「きんさん、ぎんさん」。絶妙な、漫才のような二人の会話、“金”と“銀”というおめでたい名前など、人気の理由はいくつも考えられるが、なによりそのチャーミングな笑顔と愛すべきキャラクターを、日本中が好感をもって迎えた。
☆語録賞=「うれしいような、かなしいような」
☆語録賞=「はだかのおつきあい」
きんさん・ぎんさんは、この年[語録賞]も同時に受賞した。受賞語は百歳の誕生日の感想を聞かれた時の答え。また、「はだかのおつきあい」は、貴花田と宮沢りえ婚約の感想。これを聞いた取材陣は、驚き、笑い、呆然とするばかりであったという。
第10回(平成5年)Jリーグ
川淵 三郎 さん(日本プロサッカー・リーグチェアマン)
あっという間に、日本国中をサッカーファンだらけにしたJリーグ旋風。その育ての親が川淵である。大胆な地方分散のフランチャイズ制導入、アントラーズ、ヴェルディ、ガンバ、エスパルスなど耳慣れぬネーミング、競技場に轟くオーレ!オレ!オレ!の大合唱など、わが国に“新しい文化”を根付かせる壮大な実験が始まった。
第11回(平成6年)「すったもんだがありました」
「イチロー(効果)」
「同情するならカネをくれ」
第12回(平成7年)「無党派」
「NOMO」
「がんばろうKOBE」
第13回(平成8年)「自分で自分をほめたい」
「友愛/排除の論理」
メークドラマ
長嶋 茂雄 さん(巨人軍監督)
“英語の達人”長嶋監督の造語。数々の長嶋語録の中でも、もっともポピュラーで“感動的”なセリフとなった。7月6日、首位カープとのゲーム差は11.5と開き、優勝は絶望かと思われた。ところが翌日からは、あれよあれよの快進撃。7月16日には「メークドラマ」宣言を発し、ついには奇跡の大逆転優勝を飾った。まさに、“ドラマ”を“作った”長嶋巨人の戦いぶりであった。
第14回(平成9年)「失楽園(する)」
第15回(平成10年)「ハマの大魔神」
「凡人・軍人・変人」
「だっちゅーの」
第16回(平成11年)「雑草魂」
「ブッチホン」
「リベンジ」
第17回(平成12年)「おっはー」
「IT革命」
第18回(平成13年)米百俵/聖域なき改革/恐れず怯まず捉われず/骨太の方針/ワイドショー内閣/改革の「痛み」
小泉 純一郎 さん(内閣総理大臣)
所信表明演説で使われた「米百俵」「恐れず怯まず捉われず」、首相のスローガンである「聖域なき改革」、それにともなう「改革の『痛み』」、首相を議長とする経済財政諮問会議の「骨太の方針」、小泉政権に名付けられた「ワイドショー内閣」。2001年4月、第87代(56人目)の総理大臣となった小泉純一郎首相は、空前の国民支持を背景に、説得力あるキャッチフレーズを駆使することで01年最多の「流行語生みの親」でもあった。
第19回(平成14年)「タマちゃん」
「W杯(中津江村)」
第20回(平成15年)「毒まんじゅう」
2003(平成15)年9月の自民党総裁選で、政界引退を決意した野中広務元幹事長が、小泉首相支持に回った一部の政治家を非難する際に使った言葉。具体的には小泉再選後に密約されたポストをさし、自己の功利にはしる政治家の実態にこの一言で警鐘をならした。
「なんでだろう~」
ジャージ姿に身を包み、開いた手を顔の周りで振り回しながら歌うテツandトモの当たりギャグ。あらゆることが解説されるTVのなかで、日常生活の細かさに潜む矛盾をついたコントはオーソドックスともいえるが、ハイスピードな踊りがもたらす開放感は独自のもの。テレビアニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のエンディングテーマ「なんでだろう~こち亀バージョン~」で子どもたちにも大ウケ、幅広い世代に浸透した。
「マニフェスト」
通常は「政権公約」と訳される。期限、財源、数値目標、プロセスなどが明らかにされた具体的な公約のこと。“はっきり示す”というラテン語にその語源がある。イギリスの総選挙で行われており、書店などでマニフェストが売られている。日本でも、2003(平成15)年の春の統一地方選で多くの候補者が有権者にマニフェストを提示し、同年秋の衆院選でも各党が冊子を作成して「マニフェスト選挙」などともいわれた。長年マニフェストの必要性を提唱してきた受賞者の北川教授は、授賞式で「流行で終わっては困る」と話した。
第21回(平成16年)チョー気持ちいい
北島 康介 さん(アテネオリンピック水泳代表選手)
2004年8月15日のアテネ五輪2日目。男子100メートル平泳ぎで金メダルを獲得した北島康介選手がプールから上がって述べた感想。優勝を確実視されたプレッシャーからの解放感を素直に吐き出したものだが、ゴール直後には1位かどうかわからず「応援席の盛り上がりを見てとりあえずガッツポーズ」と裏話を披露。~『現代用語2005』社会風俗用語より~
第22回(平成17年)「小泉劇場」
「想定内(外)」
第23回(平成18年)「イナバウアー」
「品格」
第24回(平成19年)「(宮崎を)どげんかせんといかん」
ハニカミ王子
石川 遼 さん(アマチュアゴルフ選手)
男子プロゴルフツアーに15歳8カ月の最年少記録で優勝した杉並学院高校1年の石川遼選手の愛称。名付け親は優勝したマンシングウェアオープンKSBカップでアナウンサーを務めた多賀公人(瀬戸内海放送)。
第25回(平成20年)「アラフォー」
「グ~!」
第26回(平成21年)「政権交代」
第27回(平成22年)「ゲゲゲの」
第28回(平成23年)「なでしこジャパン」
第29回(平成24年)「ワイルドだろぉ」
第30回(平成25年)「今でしょ!」
「お・も・て・な・し」
「じぇじぇじぇ」
倍返し
堺 雅人 さん(俳優)、TBS日曜劇場『半沢直樹』チーム
バブル末期に大手銀行に入行した半沢直樹(演じるのは堺雅人)が組織内外の圧力と戦う勧善懲悪のドラマ『半沢直樹』が高視聴率を記録。。「上司の失敗は部下の責任」など企業社会にありがちな悪習を取り上げ、半沢が反撃するときのセリフ「やられたらやりかえす。倍返しだ!」が大流行した。
第31回(平成26年)「ダメよ~ダメダメ」
「集団的自衛権」
第32回(平成27年)「爆買い」
「トリプルスリー」
第33回(平成28年)「神ってる」
第34回(平成29年)「インスタ映え」
忖度
稲本 ミノル さん(株式会社ヘソプロダクション 代表取締役)
今年は、マスコミから日常会話に至るまでのあらゆる場面でこの言葉の登場機会が増えた。きっかけは3月、「直接の口利きはなかったが、忖度があったと思う」という籠池泰典氏の発言。ネット辞書の検索ランキング(goo辞書)では4カ月間、この言葉が1位を独走したという。2017年最大の政治テーマであった「モリカケ問題」を象徴するこの言葉は、この問題が決着するまでは出番が続きそうである。
第35回(平成30年)「そだねー」
第36回(令和元年)
「ONE TEAM」
年間大賞を含むトップ10は以下の通りです。「計画運休」「軽減税率」「スマイリングシンデレラ/しぶこ」「タピる」「#KuToo」「◯◯ペイ」「免許返納」「闇営業」「令和」

選考委員特別賞「後悔などあろうはずがありません」

雑学

流行語大賞はどうやって選ばれているのだろう

毎年、年末に恒例となっているのが『流行語大賞』だ。
これは、その年に話題となった言葉の中で、多くの人々の支持を得たものを表彰するというものだが、何故あのフレーズが選ばれたのか?逆に何故あまり聞いたことのない言葉が選出されるのか不思議に思われる方も多いのではないだろうか。

この流行語大賞、一体誰がどのようにして選んでいるのだろう。

まずは、この流行語大賞『現代用語の基礎知識』の読者審査員からアンケートを募る。
その後、ノミネートされた言葉の中から、著名人で構成された選考委員会が大賞を決めるという。

つまりは選考委員の方々が個人的に気に入った言葉でも、それが毎年発行される『現代用語の基礎知識』に掲載されていなければならないのだ。
あまり聞きなれない言葉がノミネートされているのも『現代用語の基礎知識』に掲載されていなければいけないという基準があるので、仕方のないところかもしれない。

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