日本の国歌「君が代」


国歌「君が代」

君が代は

千代に八千代に

さざれ石の

巌(いわお)となりて

苔(こけ)のむすまで


現代語訳

君が代は、千年も八千年も、細石が大きな岩になってそれにさらに苔が生えるほどまで、長く長くずっと続きますように

汝(なんじ)の治世が幸せな数千年であるように
われらが主よ、治めつづけたまえ、今は小石であるものが
時代を経て、あつまりて大いなる岩となり
神さびたその側面に苔が生(は)える日まで

《きみ》=完璧に成長した男女が
《代》=時代を超えて
《千代に八千代に》=永遠に千年も万年も、生まれ変わってもなお
《さざれ石の巌となりて》=結束し協力しあい、団結して、
《苔のむすまで》=固い絆と信頼で結びついていこう

10世紀初頭における最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』の「読人知らず」の和歌を初出としている。

当初は「祝福を受ける人の寿命」を歌ったものだが、転じて「天皇の治世」を奉祝する歌となった。

1869年(明治2年)に薩摩琵琶の琵琶歌「蓬莱山」にある「君が代」を歌詞として選んだ歌が原型となっている。

薩摩琵琶

薩摩琵琶(さつまびわ)は、盲僧琵琶の系譜をひく語りもの音楽の一ジャンル。
※系譜=親子関係の連鎖をさし,またはそれを記録した図や文書をいう。

蓬莱山(ほうらいさん) (滋賀県)とは違うよ!

蓬莱山(ほうらいさん)は、比良山地(ひらさんち)中部に属する山である。比良山地の中では武奈ヶ岳(ぶながたけ)に次ぐ高峰(こうほう)であり、日本三百名山の一つに数えられる。

その後1880年(明治13年)に宮内省雅楽課が旋律を改めて付け直し、それをドイツ人の音楽教師フランツ・エッケルトが西洋和声により編曲したものが、1893年(明治26年)の文部省文部大臣井上毅(いのうえ こわし)の告示以降、儀式に使用され、1930年には国歌とされ、定着した。

1999年(平成11年)に「国旗及び国歌に関する法律」で正式に日本の国歌として法制化された。

曲の長さは約45秒で、世界一短い国家として知られています。

「君が代」のルーツは平安時代

君が代は 千代に八千代に さざれ石の
巌(いわお)となりて 苔(こけ)のむすまで

この短い歌詞は平安時代の勅撰和歌集『古今和歌集(延喜五905年)』に収録されている

我君(わがきみ)は 千代に八千代に さざれ石の
巌となりて 苔のむすまで

という歌(詠み人知らず。)が初出とされ、現代の国歌と少し違うものの、その意味するところはどちらも共通しています。

「私の大切なあなたが、いつまでもいつまでも、さざれ石が巨岩に成長して苔が生えるくらいに末永く幸せでありますように」

要は相手に対して変わらぬ愛情を歌ういわばラブソングであり、平和を愛する日本人らしい国民的テーマソングにぴったりの歌と言えるでしょう。

後に君=君主≒天皇陛下と解釈され、中には「皇室に対する忠誠を誓わせる歌」として嫌う方も一部にいるそうですが、ここでの「君」はあくまでも「あなたにとって大切な人」ですから、その方を思い浮かべながら、心安らかに歌って頂ければと思います。

さざれ石って何?

永い歳月をかけて小石から溶け出した炭酸カルシウムや水酸化鉄が互いの隙間に流れ込んでつながり、ひとかたまりとなったものを指します。

普通は大きな岩石が風化して、小石に砕けていくものだとばかり思っていたので、歌を聴いた最初はイメージが混乱しましたが、小石同士が長い歳月の中で結びついていく様子もまた、愛情の深さを表現するのにベストマッチな題材ではないでしょうか。

国家は最近になって決まった。

ところで、君が代は日本の国歌と言われますが、君が代が正式に日本の国歌となったのは何と平成十一1999年8月13日。「国旗国歌法(国旗及び国歌に関する法律。法律第127号)」の施行まで、日本には正式な国歌がなかったことになります。初出が平安時代だと言うのに、意外ですね。

君が代・2番の作者と歌詞

君が代の2番の歌詞の作者、源頼政(みなもと の よりまさ)は平安時代末期の武将であり、歌人としても名高い人物です。出典は「今撰和歌集(こうせんわかしゅう)」の「源頼政の歌」だとされています。

【歌詞】
君が代は
千尋(ちひろ)の底の
さざれ石の
鵜(う)のゐ(い)る磯と
あらはるるまで

【現代語訳】
我が君の御代がいつまでも長く続きますように。深い海の底の小石が波に打たれて集まり、鵜のいる浅瀬に磯となり現れるまで。

「さざれ石」は小さな石のことであり、「千尋」は非常に長いこと、極めて深いこと、という意味を持ちます。磯(海)の場面を歌っているので、「千尋の底のさざれ石」は深い海の底の小石を指します。
途方もない長い年月を海底の小石が磯を形成することに例え、君の御代が長く続くことを願う歌です。

君が代・3番の作者と歌詞

君が代の3番の歌詞の作者は、平安時代後期から鎌倉時代初期の公家であり、歌人の藤原俊成(ふじわら の としなり)です。六条天皇が即位した際の大嘗祭(だいじょうさい)で詠んだ和歌で、「新古今和歌集」に収録されています。

大嘗祭(だいじょうさい)

大嘗祭は、日本の天皇が皇位継承に際して行う祭祀(さいし)。 新帝が新穀(しんこく)を神々に供え、自身もそれを食することにより、天皇霊を得るとともに、五穀豊穣を感謝する。 古くは「おほにへまつり」「おほなめまつり」とも訓じたが、現代においては「だいじょうさい」と音読みするのが公式である。

【歌詞】
君が代は
千代ともささじ
天の戸や
いづる月日の
かぎりなければ

【現代語訳】
わが君の御代は、千年などと期間を定めて歌に詠むことはできません。天の戸から出る月や太陽と同じように、限りなく存在し続けるのですから。

「天の戸」は空を意味し、「いづる(出づる)月日」と続けることで、空に月や太陽が登ることと、年月が過ぎることの両方を示しています。この歌では君の御代を月や太陽に置き換え、永続性を詠んでいます。

君が代・4番の作者と歌詞

明治23年の「生徒用唱歌」以外にも、明治時代の教科書には君が代が掲載されています。その中には前述の歌詞に加え、4番まであるものもありました。
4番の歌詞の作者は、平安時代後期の公家で儒学者(じゅがくしゃ)の大江匡房(おおえ の まさふさ)であり、出典は「新古今和歌集」に収録されてる和歌です。

儒学者(じゅがくしゃ)

儒学者(じゅがくしゃ)とは、儒教を自らの行為規範にしようと儒教を学んだり、研究・教授する人のことである。一般的には儒者(じゅしゃ、ずさ)と称され、特に儒学を学ぶものは儒生(じゅせい)と呼ばれる。

大江匡房(おおえ の まさふさ)

大江 匡房は、平安時代後期の公卿、儒学者、歌人。大学頭・大江成衡の子。官位は正二位・権中納言。江帥と号す。藤原伊房(ふじわら の これふさ)・藤原為房(ふじわら の ためふさ)とともに白河朝の「三房」と称された。小倉百人一首では権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)。

【歌詞】
君が代は
久しかるべし
わたらひや
いすゞの川の
流たえせで

【現代語訳】
わが君の御代(みよ=天皇の治世。また、その在位の期間)は末永く続くに違いありません。この伊勢の地にある五十鈴川の流れが絶えないのと同じように。

わたらひ(わたらい)は漢字では「渡会」と書き、伊勢地方の旧名です。「いすゞの川」は伊勢神宮の境内を流れる五十鈴川を指します。五十鈴川(いすずがわ)の流れが絶えないことと、君の御代が絶えないことを重ねて詠んでいます。

世界の国歌

オランダ

父なる神よ
奴らの邪悪なたくらみを許すな
私のこの無実の血で
奴らの手が染まることのないように

アメリカ

危険きわまりない戦闘の最中にも
我らが死守する砦の上
星条旗は雄雄しくひるがえっていただろうか?
赤き閃光を引く砲弾の降りそそぐ夜を徹して
おお我らの星条旗は
ゆるぐことなく
いまだ、そこにはためいていた

中国

奴隷となりたくない人々よ!
我らの血と肉をもって築こう
我らの新しき長城を
中華民族
最大の危機に際し
ひとりひとりが最後の鬨(とき)の声をあげるときだ
起て! 起て! 起て!
我ら万人心を一つにして
敵の砲火をついて前進しよう!

ポルトガル

武器を取れ!
武器を取れ!
大地に大海に!
祖国のために戦わん!
大砲に向かって進め、進め!

フランス

圧制に抗する我らのもとに 
血まみれの旗ひるがえり
聞け、戦場にあふれるおびえた敵兵の叫びを
子供たちや妻の喉を掻ききろうとしている
市民たちよ
武器をとれ!

トルコ

この怒りは何なのか?
我らの国旗のために流した血は
自由と独立がなければ無駄になる

ルーマニア

いまわしき圧制の足枷を引きちぎり
今こそ輝かしき地平を目指せ
深きまどろみを振りはらい
凶暴なる敵にみせしめよ

メキシコ

メキシコの民よ、聞け
戦いの鬨の声
剣と鞍の用意は整った
大砲のとどろきで大地の底までふるわせろ

デンマーク

ふたたび敵を追いつめんと進軍した
彼らの屍は
今はこの地に眠る
石柱と塚の下に

アイルランド

いざ今宵、命知らずの俺たちは
悲しみも喜びもアイルランドに捧げ
大砲とどろき
銃声つんざくなか
兵士の歌をくちずさむ

ウクライナ

敵は陽にさらされた朝露のごとく死に絶える
そして兄弟よ、我らは幸福に満たされ
祖国に生きるだろう
自由を勝ち得んと魂も肉体さえも顧みず
兄弟よ我らコサック魂を知らしめよ

セルビア・モンテネグロ

生きよ、生きよ、スラヴの精神よ
永久に生き続けよ
地獄の穴などものともしない
火を噴く砲撃などものともしない

ポーランド

我らここにあるかぎり
たとえ敵に蹂躙されようとも
剣もて闘い討ち取らん

ベトナム

遠く轟く銃声も
我らの行軍の歌にかき消され
栄光への道のりを
敵の屍を踏み越えて進む
すべての困難を克服し
抵抗の基盤を築くのだ
民族の切なる願いが有るかぎり
我ら戦場に赴き 闘おう!

ロシア

ロシア、我等が聖なる帝国
ロシア、最愛の祖国
強大な意思の力
偉大なる栄光
常しえに誉れ高くあらん

ドイツ

祖国ドイツに統一、正義そして自由を!
友よ、共に進もう!
兄弟のように、心を重ね、手を取り合って
統一、正義そして自由は幸福の証し
幸せの輝きの中 栄えよ、祖国ドイツよ!

イギリス

神よ我らが慈悲深き 女王陛下を守りたまえ
我等が高貴なる女王陛下の永らえんことを
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
勝利・幸福そして栄光を捧げよ
御代の永らえんことを
神よ我らが女王陛下を守りたまえ

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  1. さざれ石

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