日本の世界遺産

2019年7月現在、日本は7年連続で世界遺産登録を果たしています。

  1. 2013年『富士山』
  2. 2014年『富岡製糸場』
  3. 2015年『軍艦島をはじめとした「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」』
  4. 2016年『上野の国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品」』
  5. 2017年『「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群』
  6. 2018年『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』
  7. 2019年『百舌鳥・古市古墳群』

世界遺産とは?

世界遺産(せかいいさん)は、1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて世界遺産リストに登録された、遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つ物件のことで、移動が不可能な不動産やそれに準ずるものが対象となっている。

ユネスコは、1946年に設立された国際連合の専門機関で、正式名称は「国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)」。

ユネスコとは?

「世界遺産」は、その内容により「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3種に大別され、日本では、『百舌鳥・古市古墳群』が登録された2019年7月現在、19の文化遺産、4つの自然遺産が登録されており、複合遺産は該当なしとなっています(計23、詳細下表)。

  • 1993年12月
    文化遺産 法隆寺地域の仏教建造物 奈良県
    18万ヘクタールもの広大な敷地内には多数の文化財が現存していて、法隆寺の建造物47棟と法起寺の三重塔を加えた48棟が世界遺産に指定されています。中でも、法隆寺の西院伽藍は世界最古の木造建築として広く知られています。
    文化遺産 姫路城 兵庫県
    1333年に砦が築かれて以来、歴代の城主が拡張を重ねいま見られる全容は1617年に整いました。当時の建築技術を極めた傑作と言われていて、その美的完成度や保存状態の良さが認められ、法隆寺とともに日本初の世界文化遺産に指定されました。
    自然遺産 屋久島 鹿児島県
    樹齢7200年以上の縄文杉をはじめ1,500種類の植物が確認されていて、その数は日本の植物の7割以上とも言われています。さらに屋久島のみに自生する固有種が約40種類もあるなど、その特異な生態系から「東洋のガラパゴス」とも呼ばれています。
    自然遺産 白神山地 青森県・秋田県
    白神山地とは、青森県南西部から秋田県北西部にまたがる広大な山地帯の総称。このうち原生的なブナ林で占められている区域、約17,000ヘクタールが世界遺産に指定されています。東アジア最大級の原生的なブナ天然林が見どころです。
  • 1994年12月
    文化遺産 古都京都の文化財 京都府・滋賀県
    かつての日本の首都として、さまざまな歴史の舞台となった京都。街のあちこちに文化財が立ち並ぶ古都には、国内外から多くの人が訪れます。京都にある数多くの文化財の中から、16社寺と1城が世界遺産に登録されています。
  • 1995年12月
    文化遺産 白川郷・五箇山の合掌造り集落 岐阜県・富山県
    豪雪地帯に合わせた建築様式で、急勾配の屋根は雪が降っても自然に下に落ちるように工夫されています。「合掌造り」の名の由来は、屋根の形が合掌した時の手の形に似ていることから。茅葺屋根は30年~40年に1度葺き替えられます。
  • 1996年12月
    文化遺産 原爆ドーム 広島県
    元はチェコの建築家によって建てられたヨーロッパ風の建物で、原爆により変わり果てた姿が、核兵器の惨禍を伝える建築物として世界文化遺産に登録されました。核兵器の廃絶と恒久平和の大切さを世界へと発信するシンボルになっています。
    文化遺産 厳島神社(いつくしまじんじゃ)
    朱く塗られた大鳥居が海にそびえる姿は圧巻。現在の鳥居は1875年(明治8年)に建立されたもので、平安時代から数えると8代目です。嚴島神社を中心として、海や弥山原始林など宮島の14%ほどが世界遺産に登録されています。
  • 1998年12月
    文化遺産 古都奈良の文化財 奈良県
    東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城宮跡、春日山原始林の8資産からなる世界遺産。宮殿の遺跡と都に計画的に建設された木造建築群、自然の山や森が一体となった文化的景観が守られていることが特徴です。
  • 1999年12月
    文化遺産 日光の社寺 栃木県
    徳川幕府の聖地である東照宮と、1200年の法灯を伝えてきた輪王寺の二社一寺が世界遺産として登録されています。美しく豪華な9棟の国宝と94棟の重要文化財があり、その周辺の山林には樹齢360年を越える杉などを見ることができます。
  • 2000年12月
    文化遺産 琉球王国のグスク及び関連遺産群 沖縄県
    アジア各国の交流の中心地として栄えた琉球王国の歴史を伝える、今帰仁城跡、座喜味城跡、勝連城跡など9つの資産で構成されています。今は失われた琉球社会の象徴的存在であり、考古学的遺跡としても貴重な遺産です。
  • 2004年07月
    文化遺産 紀伊山地の霊場と参詣道 和歌山県・奈良県・三重県
    和歌山県、奈良県、三重県にまたがる3つの霊場と、熊野参詣道、大峯奥駈道、高野山町石道の参詣道が世界遺産に指定されています。昔から紀伊山地は神々が鎮まる特別な地域と考えられていて、日本の宗教・文化の発展に大きな影響を及ぼしました。
  • 2005年07月
    自然遺産 知床 北海道
    世界遺産に指定されているのは、知床半島とその沿岸海域。海から陸へとつながる生態系がわかりやすく見られること、希少な動植物の生息地となっていること、それらの自然を保全する管理体制が整っていることが評価されました。
  • 2007年06月
    文化遺産 石見銀山遺跡とその文化的景観 島根県
    島根県にある、1526年から約400年にわたって採掘された日本を代表する鉱山遺跡です。高品質であった石見銀山の銀は東アジアのみならずヨーロッパでも広く知られていて、世界との経済的、文化的交流に重要な役割を果たしました。
  • 2011年06月
    文化遺産 平泉 ~仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群~ 岩手県
    中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山の5つの資産で構成されています。アジアからもたらされた建築技術によって建てられた寺院群と美しい庭園、周辺の自然環境とともに浄土の世界を具現化しています。
    自然遺産 小笠原諸島 東京都
    独自に進化した、特異な生態系が見られる小笠原諸島。過去に大陸とつながったことがないため小笠原でしか見ることのできない固有種の割合が高く、陸産貝類(カタツムリなど)や植物の進化の過程がわかる貴重な証拠が残されています。
  • 2013年06月
    文化遺産 富士山 ~信仰の対象と芸術の源泉~ 静岡県・山梨県
    昔から、山岳信仰のシンボルとして崇められてきた富士山。成層火山としての美しさはもちろんのこと、日本人と密接な関係を持つ信仰の対象であること、文学や芸術の源泉として多くの文化発展にも影響を与えたことが評価されました。
  • 2014年06月
    文化遺産 富岡製糸場と絹産業遺産群 群馬県
    養蚕の技術革新と製糸業の近代化により生糸(絹糸)の大量生産を実現し、世界中の人々の生活や文化をさらに豊かなものに変えました。それらの技術を軸に、世界と日本の間の技術交流を実現したことも評価の一因です。
  • 2015年07月
    文化遺産 明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業 山口県・鹿児島県・静岡県・岩手県・佐賀県・長崎県・福岡県・熊本県
    世界から輸入した技術と日本の伝統文化を融合させ、幕末から明治にかけて急速な発展をとげた炭鉱、鉄鋼業、造船業に関する施設が指定されています。三菱長崎造船所は、現在も稼働している珍しい遺跡ですが見学はできません。
  • 2016年07月
    文化遺産 ル・コルビュジエの建築作品 ~近代建築運動への顕著な貢献~ 東京都
    2016年7月東京・上野にある国立西洋美術館が世界文化遺産への登録が決定。ル・コルビュジエの建築作品のうち、フランスを中心としたヨーロッパ各地と日本、インドの7か国に残る建築群が対象となっており、大陸をまたぐ初の世界遺産登録となりました。 ル・コルビュジエは、20世紀を代表するフランス人建築家で、国立西洋美術館本館は、戦後、日仏間の国交回復・関係改善の象徴として設計されました。
  • 2017年07月
    文化遺産 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 福岡県
    古来から「神様がいる島」として、航海の安全と外国との交流の成功のために祈りが捧げられた「沖ノ島」と、その祈りを受け継いできた「宗像大社」。登録された構成資産は、沖ノ島の3つの岩礁を含め8資産で、古代の自然信仰の形成と継承の過程を物語る世界でも例のない遺産群です。島自体がご神体なため、沖ノ島を訪れることは禁止されていますが、大島の沖津宮遙拝所から沖ノ島を拝むことができます。
  • 2018年06月
    文化遺産 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 長崎県・熊本県
    キリスト教の信仰が禁じられた江戸時代から明治初期の日本で、長崎地方の潜伏キリシタンが地域社会と共生しながら密かに信仰を続ける中で育んだ、世界に類を見ない布教の文化的伝統を物語る12の構成資産。
    国宝「大浦天主堂」、「外海の出津集落」や「原城跡」などがあり、熊本県の「天草の崎津集落」なども含まれています。
  • 2019年07月
    文化遺産 百舌鳥・古市古墳群 大阪府

世界遺産と無形文化遺産の違い

2013年「富士山」の世界遺産登録と同時期に話題になった「和食」や、2014年に登録された「和紙」。
これらは同じ世界遺産でも「無形文化遺産」に属します。

地域ごとに多様な形態で存在する文化を包括的に保護するためには、無形の文化遺産を保護することも認識されるようになり、2003年のユネスコ総会で無形文化遺産保護条約が採択された。

ウィキペディアより

この「世界遺産」と「無形文化遺産」。将来的には統一する動きもあるようですが、現在は、“世界遺産はユネスコ世界遺産センター”、“無形文化遺産はユネスコ文化局無形遺産課”が、それぞれ別々に管轄しています。

なお「和食」は「無形文化遺産」ですので、「すし」「天ぷら」「しゃぶしゃぶ」などの料理そのものが登録されたわけではありません。意外と勘違いされている方もいるようですので念のため。

総括

世界遺産に登録されると、観光客が急増する登録地。
元来、歴史的建造物や大自然が創り出した神秘的な景観である世界遺産。

大勢が押し掛けることで、その維持には大変な苦労が伴います。観光収入に沸く人々の傍らで、その維持のために奔走されている方々がいることも、頭に入れておきたいところです。以前のワールドカップでも、日本は「ゴミ拾い」で世界中から賞賛を頂いた国。

世界遺産登録地には、国内からはもちろん、海外からも多くの観光客が訪れます。

余談ですが、製糸に欠かせない蚕(かいこ)。現地では「おこさま」(お蚕様→おかいこさま→おこさま)と呼ばれ、“さま”がつくほど大切にされています。

現地では、蚕の形をした「おかいこさまチョコレート」も人気だとか。
ただ、あまりにもリアルな姿に、口に出来ない人も…。

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